今日は『Googleの猫』の意味について個人的な意見を書こうと思います。
『Googleの猫』はディープラーニングでYouTubeから作成した画像を教師データとして学習させたところ、猫の顔に反応するニューラルネットワークが出来たというものです。詳しくはGoogleで『Googleの猫』を検索してください。
この『Googleの猫』の意味を考えた時に一番の論点は、これはニューラルネットで猫という概念を獲得した(獲得できる)ことを示しているかどうかという点にあると思います。最近、一昔まえには人工知能の機能だと言われてきたような、音声認識、画像認識、翻訳を行うようなソフトウェアが製品として世の中に出回り、チェスだけでなく将棋もコンピュータがプロと同等の実力を持つようになってきていますが、本当の意味での人工知能=強いAIは実現していません。その最大の理由は、コンピュータが概念を獲得出来ておらず、ある入力に対して適切な出力を行うことができるものの、適用範囲が限定的であり、自分で考えて行動するという機能を欠いていることだと考えられます。逆に言うと、コンピュータが概念を獲得することができれば、強いAIが実現できるため『Googleの猫』が概念の獲得にあたるかどうかがものすごく重要になってきます。
私の見解は、概念の獲得にあたると考えています。動画ではなく画像という意味では不完全(猫の置物と猫の区別が出来ない)であるものの、猫の特徴を抽出できる=概念を獲得したと言えると思っています。
『人間は言葉よりも先に概念を学び、その概念に言葉を結びつけている』と思っています。その最大の理由は、娘が生後9ヶ月ぐらいのときに急に知的生物らしく振る舞い出し、生後12ケ月で言葉をしゃべりはじめた時はすでに、人として知能を持っているように見えたことが最大の理由です。
おそらく生後3ケ月の6ケ月間に特徴を抽出の能力=概念の獲得によって、生後9ケ月ではすでに知能を獲得しているのではないかと思っています。つまり、お母さんという特徴が抽出できる⇛お母さんに抱かれると笑う、知らない人の顔が抽出できる⇛知らない人に抱かれると泣くという反応ができるということは、お母さんや知らない人の概念が獲得出来ていることと同義だと考えています。
本当はどうなんだということはもう少し先にならないとわからないですが、現時点では『Googleの猫』は、コンピュータが概念を獲得し、強い人工知能の実現に向けた大幅な前進だと考えています。
どちらにしても、これから数年間はGoogleから目がはなせないですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿